日々のきろく

図書館や高等教育をめぐる様々なできごとなどを記録します

明治大学和泉図書館見学レポート(後編)

前エントリからさらに続きます(長くてすみません・・

*引き続き写真が多くなっています。

「サインへのこだわり」と「ホスピタリティ」について。

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■サインへのこだわり

図書館らしく、「紙」にこだわったサインが随所に見られます。

 

図書館のなかのひとにはおなじみ、日本十進分類表。
一見ふつうのサインのようですが、よーく見ると・・

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本のかたちになってる!これは楽しい^^♪

 

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デジタルサイネージも多用されていました。
貸出統計を流しているのも面白いです。

 

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タッチパネルになってます。
横にちょろりと顔をのぞかせているめいじろうがかわいい。

 

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カフェの店内では旧図書館の記憶と新図書館ができるまでの軌跡が映像で紹介されています。
写真はコンペの様子。

 

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部屋の前にあるサインは「折った紙」をイメージ。かわいい!

 

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フロアサインは数字を切り抜きっぽく。
フロアガイドは現在地点のものだけドッグイア的に折り込みをつけて。
凝ってる・・

 

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こちらは書庫内のフロア表示。ここにも切り抜き数字!

 

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葉っぱちゃん。

 

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トイレサインもかわいい。(ピクトさん好きなので思わず反応してしまった)

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掲示物のセンスが光っています。
図書館のソムリエかあ。すてきな表現。

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書架の横の掲示スペース。ぱかっと取り外せば簡単に中身を交換できる。

 

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小さめのデジタルサイネージには「本日の格言」。

 

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 この図書館を見学していて気付いたのは、直に壁に貼られた掲示物が殆どないということ。
そのせいか、館内はとてもすっきりした印象です。
掲示物はスタンド、書架の横部分にはめ込み、もしくは上の写真のように椅子の上にある小さなイーゼルに置かれています。

 

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■ホスピタリティ

ここで感じたのは職員・スタッフの方々のホスピタリティです。
サーチアシスト・カウンターでのサービスはもちろん、ゾーニングや展示、サインなど、利用者の個性に寄り添い、「お気に入りの場所」「居心地の良さ」「楽しい!」を見つけてもらうための様々な工夫が随所に見られ、また職員の方々が設計段階からコミットし作り上げられた図書館コンセプトにも「思い=ホスピタリティ」が込められていると感じました。たくさんの思いが伝わってくる、あたたかい図書館です。

ラーニング・コモンズなどの「学修支援の場」づくりは各大学で積極的に展開されていますが、癒しや楽しさ、ぬくもりを持った「居心地の良い空間」づくりに徹底的にこだわっている大学は実はそんなに多くないのでは、と思います。


■(余談)椅子について

館内にはかわいらしい椅子がたくさんありました。中にはひっそりとデザイナーズチェアが置かれていたり。
私は椅子が大好きなので、ここにも反応してしまいました。

これらの椅子が、空間を素敵に演出しています。

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例えば前述のコレ↑、フィリップ・スタルクデザイン、KartellのPrince AHAのような気がする・・(さかさまに置いてある)

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カラフルなクッションの間にさりげなく置かれた壺のようなスツールは、同じくフィリップ・スタルクKartellのBoheme

 

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ニューヨーク近代美術館のパーマネントコレクションにも選ばれている、柳宗理バタフライスツール

 

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emeco社の111 NAVY CHAIRっぽい。

 

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 こちらは学生さんに大人気のリフレッシュチェア。
この日、2階のリフレッシュチェアは満席でした。
自宅に1脚ほしい・・

 

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陽当たりのよい窓際にずらーっと。「疲れたときに心地よく休める場所」は、「長時間滞在型図書館」にとって重要なポイントかと思います。